太陽と埃の中でⅣ

思えば私がこの町工場へ
来たのが８年以上前であります。
その当時のこの町工場は
「昔ながらの経験と勘」というもの
が主流でとてもじゃないが
「数値による管理」などとは
殆ど無縁であったように思う。
（違ってたらゴメン）
そこへ私が「加工に関する数値的な裏付け」というものを
乗っけたという感じだった。
当然、」ベテランの中には私を完全無視してくれる
方たちもいた。
そんな中で私は自分の持てるモノ全てをぶつけて走ってきた。
そしていつしか周りから尊敬されるようになり、
しかし後輩たちは成長し、またいつしか私は蚊帳の外
という感じかな？
まぁ、時代の流れと言えばそれまでだが、会社の中での
「旬」というものもあるし、経営者の好みもあるし、
その辺は気にしていないというのが正直なところかな。
しかし、最近また何やら環境が変わってきたように思う。
要するに受注する加工内容がレベルアップしてきたという事
であるが同時に多様化もしている。
幸いにして我が仲間である「相方さん」は独り立ちを始め、
マーチさんもものすごい速さで成長している。
また我がMC工場内で唯一の汎用機プラノミラーは
「コー君」が日々フル稼働させている。
つまり、戦力的に他社と勝負ができる環境が整いつつある
という事である。
もともと攻撃的なアスペルガーである私が再び戦闘モードに
突入するのも時間の問題であろう。
「時間よ止まれ」というバラードがあるが、今の私は
「時間よもっと早く流れろ」という思いである。
時間のスピードが上がれば非標準的な加工を行う時に
マシニストの本当の能力が問われる。
今、私の仲間３人はその激戦に耐えうる力を蓄えつつある。
来るなら来いよ、新しい時代たちよ。
この４人でもういっぺん　テッペンに上ってやろうじゃないの。
外注加工屋さんの協力もお願いしながらやっていけば
そこそこ戦えると思う。
全て味方になってくれるとは思わないけど
とにかくこれから先　２年位が勝負処だろう。