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ここ連日連夜テレビ等で報道されている
イージス艦「あたご」と漁船との衝突事故。
今は、早く遭難者を発見して欲しいと願うばかりですが。

この「あたご」という艦名、昔は重巡洋艦「愛宕」という名でした。
太平戦争ではあの第一次から三次までのソロモン海戦で
その勇猛果敢な砲撃で有名であります。
重巡洋艦でありながら米戦艦「サウスダコタ」「ワシントン」
に夜間砲撃をした話は特に有名であります。
夜間砲撃とは、今のような砲撃照準レーダーを搭載していなかった
当時の日本海軍のお家芸と言われたほどレベルの高い戦法で
当然、見張りの目と勘が何よりの頼りとなる事は明白でありますが、
今回の「あたご」の見張りとは格段の差がありそうです。

ちなみに重巡洋艦「愛宕」は
全長203.8m   排水量13400トン
【戦艦大和は全長263m 基準排水量69100トン】

一方イージス艦「あたご」は
全長165m   排水量7700トン
と、昔の「愛宕」の方が二まわり大きいんです。
どちらも時代は違えど日本を代表する花形艦なのに
この違いに対して哀しさを持ちます。

とにかく今回の事故に関して早く正しい情報を出して欲しい。
防衛省と海上自衛隊との見解のチグハグも見ていておかしいと
思う。
「捜査に支障をもたらす事は言えない」って
それもどうかな。
被害者は民間人であり、けっして敵艦船ではないのだから。
しかも被害者のご家族や漁協も
「本当の事を言って欲しい」と語っているのに。
シブヤン海で戦艦「武蔵」と最後を共にして海に身を墓した
猪口艦長がもしご存命であったならば
悲しむだろうな。
「お前等 一体 なにをしているんだ」と。

ただ、アメリカから供与されているイージスシステムに関する事が
今回のレーダー云々と関連しているとしたらそこには日本側の
秘守義務が発生するから本当に言えない事もあるんだろう。
これを漏洩した場合は最長で10年の懲役らしいが、、、。

いや 冗談ではなく今、防衛省並びに政府が苦悶しているのは
実はこの事かもしれない。
そう思うと結局今の防衛省も昔の大本営も『言えない事もある』
という点では似ているのかな。

後は毎回こういう事件や事故が有る度に思うけど
誰に腹を切らせるかだろう。
「あたご」は事故後 接岸と同時に海上保安庁が入って
証拠は全て確保した。
これは調査の為ではなく、事実が外部に漏れるのを防ぐ為。
先日の防衛省一連の調達品価格偽装に絡む事件での
警察によるガサ入れも同様だろう。
事実、あれ以来週刊誌などでも新しいトピックは出てこなくなった。

今回の件に関して言えば哀しいかな防衛省も政府も
アメリカに気を遣っている事は容易に察しがつく。
要するにマスコミ対策である。
おそらく被害者の事は然程大きな問題ではなく、
対アメリカがどうなるかという事の方が大きな問題なのだろう。
しかし場所は海であるのだから海の男達らしい解決を
して欲しいと切に願う。
そしてこのような事件がある度に何時になったら日本は
アメリカから本当の意味で独立できるのだろうかと思う。

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» レーダーも見張りも、人間しだいかと
当時のベテラン見張員の視力は、初期のレーダーとほぼ同じ位か
むしろ早かったと云われています、夜戦突撃と必殺の酸素魚雷で
戦記ものを読むたび、その凄さに関心します。

42年のルンガ沖夜戦は、その最たるものです

当時のレーダーは超短波SCレーダー(出力100Kw)といわれ
10キロ程度の探索を有していたが

42年秋になるとマイクロ波レーダーの登場により
水上探索・水上射撃管制が可能な、SGレーダー(出力50Kw)
35キロ付近から発見し、パルス幅が2マイクロ秒から
0.3マイクロ秒に到達し、現在のレーダー変わらない

このあたりが、レーダー射撃で夜間初弾命中を物語っており
日本水雷戦隊の十八番である、夜戦が通用使用しなくなった

愛宕を、レイテで沈めたのは、潜水艦に搭載された
42年のSD対空レーダー(出力100Kw 探知35キロ)と
同年に登場したSJレーダーで、ゆうゆうと浮上して、暴れまくったそうです

レイテ沖に向かう栗田艦隊に2隻の潜水艦が連携を攻撃をかけ
あっという間に、愛宕・高雄・摩耶を撃沈して、旗艦であった愛宕から
艦隊司令部を大和に移したと記録されていました



このように、当時においても見張り・レーダーの役割は、大したものであり
肝心なのは、使う人間なのだというのがわかります

ましては今度の「あたご」はイージス艦であり
水上の索敵は、そう他艦と違わないものとしても
衝突直前に、レーダーや見張要員が、全て交代したと報道されていました。

交通の要衝であり、海に難所でもある、東京湾進入直前に自動航行であり、
さらに探索要員の交代など、寝ぼけていたとしか思えません。

今日現場海域に到着した、遭難され残された家族の方が映ってました
ペンキばかり塗って、塗粧した奇麗な艦にそんことばかり
やってるのかと、怒りが止まりませんでした、

遭難者の生還を第一に考え、
あの人たちの笑顔が戻る日の、来ることを祈ります・・・
よっちゃん(ごま) 2008/02/23(Sat)22:30:47 編集
» 精神論を立てて精神論に負けた
よっちゃん(ごま)様
ロングコメントありがとうございます。
レーダーといえば初めは日本が開発したんですね。
八木 宇田アンテナがそうでしたが、これは当時の日本の中では相手にされず、逆にヨーロッパで花開く結果になりました。
あのブリデンの航空戦がそうですね。
あの時の日本の軍部のガキ大将たちは「そんな物必要無い」と言ったんですよ。
また近年映画でも話題になった「男達の大和」に
出てきた「一億総玉砕の先駆けになれ」とか
特攻隊もそうですが、要するに精神論なんですね。
まぁ「一億総玉砕の先駆けになれ」は戦後に出来た
作り話のように思いますが、
いずれにせよ今の自衛隊もまだ何処かに昔の
海軍魂のようなものが残っていて、精神論ありきなんですよ。
なのにその精神がたるんできたら何も出来ない。
裏ではいろいろと難しい事があるんでしょうけど、
物事をもう少し合理的 効果的に組立てなければ
ダメでしょうね。
「絶対に戦争をしない軍隊」だからそうなるのかなぁ?
これで「実はハワイ沖の訓練が終わって帰りの航路はドンチャン騒ぎをしていたので酒気帯びで見張りをしていた」なんて話が出てきたらアウトですよ。
とにかく被害者の捜索が何かの形になって
ご家族の方々が納得できるような結果になって欲しいです。

それから 先に触れられたルンガ沖海戦では
戦術では最新鋭駆逐艦を中心とした日本側が
勝ったように言われますが、
実は肝心の補給作戦は完全に失敗しましたね。
向こうは元々ガダルカナルを攻略するという
目的の元に来ていますから、その補給路を
断ったという点で戦略的勝利だったと思います。
しかもあの海戦で活躍したのは田中少将ではなく
各艦の指揮官と練度の高い乗組員達だったわけで
これを思うと組織というものは指揮官のレベルが
高ければそれだけで良いとばかりは言えないなと
思います。
我々技能者はやはり日々研鑚の中で個としての
技量を高める努力を怠ったら終わり だと実感します。
私の人生の師「坂井三郎」さんが著書の中で
こんなような事を書いています。
ある砲撃手の言葉として
「あの日本海海戦で日本は勝ったが、
あの時の指揮官は誰でも良かった、
敵艦に砲弾を当てたのは我々砲撃手だ」
そういう意味だったと思いますが、
この想いは我々技能者が肝に銘じておくべき
言葉だと思います。
この海戦で田中少将が乗艦していた長波が
戦闘開始早々に初段魚雷を撃った直後に
避難してその後の
第2水雷戦隊をほったらかしにしたように
現場に指示だけ出して後は知らん顔をするような
社長であっても、現場を預かる個々の技能者が
しっかりしていればこの海戦のように
現前の勝利は
掴む事ができるんですね。
それを思うと本当に
「自衛隊よ しっかりしてくれよ」
と思いますね。
MCヨッチャン 2008/02/23(Sat)23:40:11 編集
» 精神論・・・
ルンガ沖夜戦の詳細を余り知らなくて
頭が下がる思いです

そうですよね、あの当時駆逐艦を輸送に使ってましたし
あのとき数本の魚雷で突撃をかけた
司令官が田中少将だったというだけで

まぁ手持ちの魚雷が5本程度だったそうで、
撃ったら逃げるしか無かったんでしょうが

下の乗組員の練度が非常に高かったからこそ
起死回生がなったんですね

それにしても精神論で、現代戦は戦って欲しくないですが

今回の場合、艦長もあんなだし、乗組員もどこか緊張感が無く

もっと、しっかりして欲しいと私も思いました。
よっちゃん^^ (ゴマ) 2008/02/27(Wed)15:07:15 編集
» 将とは
この海戦で犠牲になった高波とそして指揮官の田中少将が
乗る旗艦長波は共に次発装填魚雷を持っていた艦で、
高波が戦闘不能になってからは唯一この長波が
次発装填魚雷を持っていたにも関わらず、
二次攻撃も行わず、また指揮統率も行わず退避
してしまった為にその後は各艦が各艦長の独自の
指揮で行動せざるを得ない状況になってしまいました。
しかも、指揮官は陣形の先頭に位置する という
日本海軍伝統とは裏腹に長波は中央にいたわけですから、
これは初めから先頭切って闘う気は無かったと
思われても仕方がないんです。
そしてその後に生存者救出に向かわせたのは
全魚雷を撃ち尽くした第十五駆逐隊だけであった
という事からも彼の行動からは指揮官としての
「危険を顧みず自ら先頭に立つ」という意思は
感じられないんです。
事実、その後彼は第二水雷戦隊の指揮官を解任されています。
戦後彼はこのことについては
「私は突撃命令を出しただけ、後は全て部下達の功績」と言っています。
こういった戦記を見る度に精神論で立ち向ったのは
良いけれど、それは実は薄っぺらな突っ張りでしかない
という事を思い知らされます。
余談ですが、飛行機に爆弾を着けて敵艦に突っ込ませる
という戦法は非効率的以外の何物でもないと私は
思っています。
只、それとは別に、あの時代に沢山の十代の若者達
が誠に純真な想いで祖国の為に昇華されたという事実は
私達は片時も忘れてはならないと思います。
その重く苦しい歴史の中で国家防衛を任とする
現在の自衛隊の方達には
「何か忘れてはいませんか?」
と問いたいですね。
MCヨッチャン 2008/02/28(Thu)05:29:13 編集
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